2004年 1月22日 自社株買戻し3
バフェットの銘柄選択術シリーズ
バフェット様は自社株買戻しをする企業を好みます。
追加資金なしに持ち株比率が上昇して株主価値が増加するからです。
(追加資金なしで分け前をもらえる権利が増えると憶えましょう!!)
自社株買い戻しとは何て素晴らしいんだ!!
これだけをマークしていれば儲かるかもしれない!! って思う方はいますか??
ご安心ください。チャンと落とし穴が用意してあります。
自社株買い戻しは無条件で株主価値が増加するとは限りません。
ここに、ろくでなし商事という会社があったとします。条件は以下の通り。
今期の利益は100万円で発行済み株式数が100株です。
一株の時価は10万円です。 会社が自由に使えるゼニが1000万あります。
前回の日記の時と同じように、500万円を使い50%の自社株買戻しをしたとします。
そうすると、会社のゼニが500万円減ることになりますが、買戻しに応じなかった株主は持ち
株比率が上昇し、分け前を受け取る権利が増える。 となります・・・
ただし、来年も今年以上の利益が上がることが前提の話です。
もし、ろくでなし商事が業績が悪化して、永遠にどうしようもない企業になった場合には・・・
ただ、無駄に現金を減らしただけ!!
ということになります。 株主からしてみたら・・・・
アホンダラ!! 余計なことをしないで配当金にしろ!! となります。
もっと詳しく説明します。
ろくでなし商事が、50%の自社株買戻しをした次の年に業績が悪化したとします。
例えば、その年は赤字だったとします。
赤字会社の分け前をもらえる権利が増えたところで・・・
屁のツッパリにもならん!! となります。
もちろん、長期的にみれば一時的な業績の落ち込みかもしれません。
ファンダメンタルズの優れた企業・いけてる企業は復活しますからね。
しかし、毎年、業績が不安定なボンクラ企業の自社株買戻しは意味がありません。
ですから、その企業が自社株買戻しをしても意味があるのか? ないのか?を考えましょう!!
脱線開始!!
悲しいことに・・現実は・・・圧倒的多数がボンクラ企業なのです・・・
だから、私は配当金(現金)がええんじゃい!! と叫ぶのです。
それなら、無駄遣いの大好きな山猫にバックを買ってやれるしさ!!
例え、配当金に対して日本国政府にピンハネ(課税)されてもです。
ボンクラ企業経営者にヘタクソな再投資でゼニを無駄遣いされるくらいなら・・・
御国に無駄遣いしてもらった方が、まだ気持ちがいいね!!
気分的にあきらめがつくね!!
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昭和18年、政府の借金 | 昭和17年、国債ポスター | 現在の国債ポスター | 国債宣伝CMB仕様 |
政府の借金700兆円なんのその!!
勝利だ!! 無駄遣いだ!! 国債だ!!
無駄遣いの大好きな日本国政府を応援しよう!!
(注 誤解がないように申し上げます。信じてもらえないかもしれませんが・・決して「褒め殺し」ではありません!!)
脱線終了!
財務省からクレームが来そうな演説が終わったところで話を戻します。バフェット様が自社株
買戻しを好むからと言って、バフェット信者はそればかりに目を奪われてはいけません。
もう一度言いますと「自社株買戻しが株主価値を増加させる」というのは・・・
業績の安定しないボンクラ企業の場合には当てはまりません。
あくまでも「いけてる企業」と「割安企業」に限ってのことであります!!
これは、何も自社株買戻しに限りません。私がバフェットシリーズで・・・
企業はこうでなくちゃいけねぇ!!
と偉そうにイロイロと能書きをこくのは・・・・
あくまでも、バフェット様が認めるような「いけてる企業」であることが
大・前・提・!! なのであります!!
そして、私にはいけてる企業を見抜く、
バフェット様なみの定性分析力はありまっせーん!!
私はバフェット様を参考にして、少しでもバフェット様に近づこうとしているだけであります。
無責任で「ろ・く・で・な・し」な日記でごめんなさい!!
自社株買戻しはこれから何度もテーマにすると思いますが、取り合えずここまで。
結論です。
・自社株買戻しは追加資金なしで持ち株比率を上げることができる。
(会社の分け前をもらえる権利が増える)
・自社株買戻しをしても、必ずしも株主価値が増加するとは限らない。
・自社株買戻しは、企業のEPS(一株当たり利益)を増加させる。
今日の一言
鉱山とは、嘘つきが所有する穴ぼこである!!
マーク・トゥエイン
この意味は「企業の業績見通しとは利害関係者(嘘つき)の皮算用である!!」ということらしい。